世界史上に残るようなこのコロナ禍で、現代では「世界標準」とされていた「グローバル化」が経済や医療、健康、生活に負の側面を見せるようになりました。
インターネットで情報は瞬時に世界の殆どの地域でもやりとり出来るようになり、Apple製品一つとっても、製造にはアメリカ国内では完結できずアジア、インドなどの工場の連携があって初めて一つの製品が作れる世の中になりました。工業製品に留まらず、日本では食料品も自給自足出来ない状態です。
これは互いの文化、国境を超えて交流するなどして、互いに支え合うという人類にとって望ましい発展ですが、同時に物流や人間同士の渡来が大前提のシステムです。まるでホラー映画のようなウィルスが文化や人間そのものを破壊するような事態では却ってグローバル化は足枷になり、下手をすると全人類絶滅の危機も招くといったなんとも皮肉な脆弱さを持っています。
今回の新型コロナウィルスはやがてワクチンや特効薬が生まれて終息するのでしょうが、今後のグローバル化に一つの課題を残しました。
インターネットが普及し、全ては情報で解決すると思い込んでいた企業や国家など、情報化社会は一種の幻想に過ぎないと学んでいることを願ってやまないこの頃です。