医療と科学

このコロナ禍、早くワクチンや特効薬の登場が待ち遠しいですよね。科学が発達した現代ならすぐに出来そうな感じがしますが、実はこれは非常に困難な作業なのです。
西洋医学は科学に支えられていると思われがちですが、そもそも、科学でも生命の起源や仕組みは殆ど解明出来ていないのです。医療は科学というより「化学」の領域ですが、専門的な言い方をすると「複雑系」の科学分野と言えます。
この分野では、確実な「予測」をするのはほぼ不可能で、無数にある組み合わせの作用から有用な作用を手探りで探しているのが現実です。およそ「科学的」とは言えない手法で薬品の開発、治療方法の探究をしています。

地図を持たずに長い旅をするようなもの

怪しいコメンテーターや評論家が「科学的」に医療を語る場合はそのコメントは疑った方が良さそうです。
製薬メーカーや医療の現場の方は日々、手探りで慎重に治療方法を研究しています。「治験」という段階までいくには相当の安全面をクリアしないと辿りつけません。
その「治験」でさえ、かなりのリスクはあります。
医学や科学が進んだとは言え、未だに人間が人間を造ることは不可能です。未解明なことが多すぎる、というより根源的に生命のメカニズムを解明しないことには、今後起こり得る疫病や新しい疾患等に対応することは難しいと言えます。今現代医療が行なっている治療には「対処療法」が殆どと言っていいでしょう。それは仕方のないことなのです。科学的に、根源的に解明されていないものに武器も持たず戦いを挑んでいるようなものなのです。

全ての疾患、疫病が治療出来る世の中になったら、おそらくその時には、完全な人間のクローンが出来ていることでしょう。

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